制服

このシリーズ

和洋折衷って思ってたんだけど

ここまで邦楽が続いたので

今月のシリーズは邦楽縛りにしてみようかと。



制服

吉田拓郎

作詞 岡本おさみ 作曲 吉田拓郎


ラッシュ・アワーが疲れを吐き出してる

人の多さまでが ものめずらしげに見えて

東京駅地下道の人ごみの中

ひと群れの制服の娘たちがいる


真新しいスーツ・ケースを提げて

集団就職で今着いたらしい

妙に腰の低い男が先頭にたって

何とか会社の旗など振りまわしている


家を出る前の晩は赤飯など食べて

家族揃って泣き笑いしたのかい

里心だけはまだ田舎の家に置き

それでも家を出てくる魅力に負けて



どうですか東京って奴に会ってみて

とうですか東京って奴の御挨拶の仕方は

みんな押し黙ったままのこの人ごみは

そうこれが都会って奴の御挨拶の仕方なんだよ


初めから都会に出ていかなければ

いつまでも都会でなくてすんだのに

きれいに暮らしてゆけるところは

どこか他のところのような気もするよ


今はまだ驚いていることだけですむけれど

もうすぐ判るさ驚かなくてすむさ

駆け引きのうまい男ばかり出世して

きれいな腹の男はもう拗ねてしまってる



これからきみは日曜日だけを待つんだね

悲しみの唄がなぜ街に流れるかも判ってきて

使うのに容易く稼ぐのに辛い

そんな給料の苦さも知ってしまうんだろうね


今度きみが故郷に帰ってゆくまでには

親に語れない秘密のひとつやふたつは

できてしまって嘘もついてしまうんだね

騙された男のことはきっと話さないだろうね


ぼくはこれから大阪へ行くところ

いちばんきれいだった女の子の顔など思い出し

制服が人ごみの中に消えてゆくのを

振りかえりながらぼくは見送っている





岡本おさみのこの歌詞の世界観は

集団就職などない今でも 故郷から東京に出てきた人達の心に宿る悲哀に直結する。


東京を描いた作品は沢山あるけど この歌と泉谷しげるの「春夏秋冬」は 群を抜いて切ないなぁ。 俺は今、横浜の隅っこに住んでいて

その街の持つ情景が大好きなのに

それでも時々、

東京に戻ろうかって思ったりする。 厄介だけど ドMには心地の良い街なのですw


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