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その10「寛解」


2018年8月6日

ストーマ(人工肛門)閉鎖手術のための最後の入院。

さよならストーマです。

入院や検査で数限りなく病院に行き

点滴、血液検査、CT、カテーテル、

数限りなく針を刺しました。

俺は血管が出にくかったり細かったりで

数限りなく失敗されました。

4回連続で失敗ってことも数回あって

看護師さんも3人くらい変わるのね。

最初に新人の看護師さん、次に中堅、

最後に上手な看護師さんが来て成功ってパターン。

どんなに失敗されても全く怒らない俺に

何で怒らないの?怒らないから新人の看護師さんの練習台にされてるんだ!

って彼女が言ってた。多分正解ww

新人の看護師さんが来ることすごく多かったしww

怒らない理由は2つ

1)

新人看護師の実践の練習台には誰かがならないといけない。

んじゃ、まぁ、俺でも良いか。

2)

病院にとって「最高の患者」を演じる。

「尾上さん優しいよね、頑張ってみんなで治療してやろうぜ」って思ってもらいたいww

お医者さんも看護師さんも人間で、当然感情もあるだろうからね。

入院してると色んなストレスがあるから

怒ってるおっさんいっぱい居た。

今、それ言ってもなぁ、って感じることもあったし

気持ち理解できることもあったけど

良い先生

良い看護師

良い患者

これが「良い治療」に繋がってくんだと

徹底的に「最高の患者」を演じたっす。

2018年8月8日

ストーマ(人工肛門)閉鎖手術終了。

ストーマに沿って皮膚を剥がし、腸を引っ張り出してしっかり縫い合わせる。 腸をお腹の中に戻し腹壁を縫い合わせ終了。

手術時間は2時間弱だったと思います。

約1年ぶりにお腹が元どおりになりました。

腹壁を縫い合わせているので、術後のリハビリは一番きつかったです。 ずっとお尻からうんちしてなかったので、

うんち最初に出る時泣くんじゃねーかな、って思ったけど全然普通だったww

ただ

普通であることが普通じゃないって経験をしたので

普通と思ってることが「特別」なんだなって感じた瞬間だった。

2018年8月16日

虎ノ門病院 分院を退院。

約1年の治療を経て「寛解」となった。

寛解とは一時的あるいは永続的に、腫瘍が縮小または消失している状態のこと。

大腸癌は再発、転移が5年見つからなかった時点で完治です。

今後は3ヶ月おき、やがて半年おき、一年おきと検査を続け、5年後の完治を目指します。

半端ない不安感で過ごした2017年の夏

半端ない安堵感が訪れた2018年の夏

何度も何度も入院して

何度も何度も退院して家に帰ったけど

彼女に、友達に、仲間に

心の底からこう言えました。

ただいま帰りました

つづく

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