その感覚は時々やってくる
なんの変哲もない風景の中に
意識というものの存在を強く感じる感覚
この目の前に広がる風景と
それらを見て得る感情は
意識という名のもとに存在する
意識があることから感じ得る
生命の不思議さと
やがて消えゆくこの意識の尊さ
そんな感覚が時々俺の胸を支配する
初めての全身麻酔手術にて
意識が戻った時
俺はほのかな快感を覚えて
気持ちいい
もうこのまま死んでもいい
って言ったそうです(笑)
よく覚えてないけど
全身麻酔手術を一年で3回
目を覚ますその瞬間の
この世界に帰還したかのような
感動的な不思議な感覚は毎回訪れた
人生は
人生は
宇宙レベルで見ると
瞬きの瞬間に消えてゆく事象
その瞬間の中で息吹く俺の意識
歌いたいと言う意識
叫びたいと言う意識
泣きたいと言う意識
切ないと言う意識
過去への意識
未来への意識
あなたが好き と言う意識
あなたに逢いたい という意識
その全てが
瞬きの瞬間に消えていくとするなら
俺の意識の中にある
全ての事象
そして全ての人達を愛したい
やがて意識が消えてゆくその間際まで
そして
認知と闘うあなたの意識の中に
1日でも俺が長く存在することを心から願う
愛を雑に扱ってはいけないよ
俺たちの意識は
瞬きの瞬間に消えてゆくのだから そして
愛はずっと
そこにはないのだから